オーダーメイド手造り真空管アンプの店










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 <2014年を振り返って>
 2014年12月21日 

今年ももう年末になってしまった。年々月日の過ぎるペースが速いと感じる。恒例(?)の今年を振り返ってみた。何をしたかなあというのが正直な感想なのだが、あえて言うならば今年の進歩はMOS-FET電源の良さが得られたことかなあと思う。音に与える電源の影響が大きいと再認識させられた年になったと思う。MOS-FET電源はE.Rでも紹介したが出力インピーダンスがこれまで使用してきたダーリントンTr電源より性能は良くなり、音も大分良くなった。この電源は電圧増幅段用の定電圧電源であるけれども、この電源インピーダンスを下げていくと楽器の余韻やホールの響きなどが聴こえてくることが分かってきた。最初はEQで採用した電源だったが、今年はそれをラインアンプやパワーアンプに応用してみたらこちらも好影響を与えることが分かってきた。今後も検討を続けていきたい。
 その他ではまた相変わらず作業が遅くて実現していないのだが、今製作を始めようとしているバランス型CSPPラインアンプである。まだ出来ていないので今の時点では何も言えない。もしこれがうまくいけばEQ、ライン、パワーと全段バランスアンプが完成する。来年にはいい報告ができればいいのだが。
 また来年は新しい挑戦も計画しているのでそれも楽しみにしている。

以上は仕事でのトピックなのだが、個人的には今年は能を多くみた。これは女房の影響が大でまだ何も分からず見ている。言葉が分かればもっと楽しむことができるのだがまだそこまで至っていない。まるで外国語のオペラを見ているようで、劇の台詞より音や衣装を楽しんでいる。それでも時々シテの迫力のある演技なども感ずることがあり少しずつ理解できるといいと思っている。

今年も自分勝手なことを書いてきました。いつも読んでいただいてありがとうございました。なるべく面白い視点での内容を書くように心掛けていきます。

 この一年ありがとうございました。



 
 <進歩>
 2014年12月11日 

前回のコラムで最近アンプ設計ではいろいろ新しい試みをしていると書いた。これは自分でいうのもおかしいがいくら新しい試みをしたからと言ってそれが進歩につながらなければ意味がない。なければ無駄な試みとなってしまう。今回はそのことについて。

今年我家の耐久消費財の買い替えがあった。最大の物は車である。前の車は14年乗ってきたからそろそろ変え時だったし、消費税の値上げもあったので今年買い替えになった。最近の車はすごい。まるで走る電子機器になっている。エンジンは小型になったが馬力・トルクは以前と変わらず、自動ブレーキやら追い越し車の注意喚起機能やら安全とエコの面では格段の性能アップで進化が運転していて実感できる。人間は必ずミスを犯すものだから機械のアシストは大変有り難い。本当にそのうちすべて自動運転になるのもそれほど遠くではないかもしれない。すごい勢いで進歩しているように思えた。
 次に買い替えたものが掃除機である。これは78年使ったかもしれない。こちらの進化もすごい。最近はやりのサイクロン方式の掃除機である。これまでよく取れなかった絨毯に絡まったゴミなども吸引してくれる。それでも音は前より小さい。買い換えた最初のころは掃除が楽しく感じられるくらい気持ちよくゴミ掃除ができた。さすがに今は楽しく掃除をする気にはならなくなってきたが、機械の進歩については十分に認めている。
 このように車も家電もエンジニアの努力のおかげで、まだ進歩しているのが実感でき彼らの仕事に敬意を払う気持ちにもなっている。
 一方オーディオの世界も進歩があるのだろうかと考えてしまう。僕が買った耐久消費財は昔より安くなっているのに性能が上がっている。オーディオ製品はこのような状況になっているのだろうか。非常に高くなっているが性能・音はそれに見合うものになっているのだろうか。僕は十分に消費者の要望に応えているとは思えないのだが。

さてそういう僕もお客様の要求に応えているのだろうか。今2008年に設計したお客様のアンプのバージョンアップを行おうとしている。もちろんこちらからこういうバージョンアップの内容がありますと提案して実際に改善していくのだが、この改善がお客様の実感として分かっていただけるのかが心配な面もある。僕自身は特性・音質ですでに改善の効果は確かめているが、それが十分に伝わらなければ意味がない。6年間の歳月で僕の進歩が認めていただけるのか今がその時なのである。

たった一人でのごくごく小さな事業だが、それでも毎日進歩を続けていかないといけない。

技術は進歩が不可欠です。


 
 <新しい試み>
 2014年12月1日 

今自宅用の真空管ラインアンプを設計している。このアンプは僕なりにこれまでと異なった設計法になっている。まず回路、これまで何度かこのコラムで紹介したようにバランス型CSPP出力のラインアンプである。真空管でバランス型のアンプは極めて少ないし、更に出力がCSPPになっているのはまずない。多分世界初(?)かもしれない。別に奇をてらったものではなく必然的になったものだ。どんな性能・音になるかが楽しみだが、この新しいアンプ他でもちょっと僕なりに冒険したくなった。試みの2番目はトランスをオーダーメイドにする予定だ。トランスはRコアで1個でも作ってくれるメーカーがあったのでそこに注文する。理由は高さを低くしたいのとライン用としてリーケージが少ないのが良いから試みることにした。3番目は機構設計もこれまでと変えた。トランスや真空管を配置するシャーシーは使わず、回路はほとんど基板上に乗せそれを底板にスペーサーを通して取り付ける。トランスも底板に取り付けるようにした。内部は6枚の基板で構成され、それらが線で結ばれる方法だ。真空管も変換基板を使って基板にマウントする。半導体アンプなら普通のやり方なのだが、真空管アンプでも試みることにした。
 4番目は機構設計法でCADを使って設計している。これまでCADを使わないほうが遅れているのだが、いろいろなアンプを設計するとき部品の図面がないからむしろ現物を方眼紙上に置いて設計する方が間違えない。僕のように試作が出来なく一発勝負の機構設計では現物合わせが一番間違いないこともある。だが今回はこちらも冒険してみることにした。自分用だしもし穴位置を間違えても隣りに穴をあければよいからだ。CADはフリーソフトにお世話になることとした。僕はメカの図面を正式に習っていない。多分中学の時の授業の時にしか習っていないので、正式な図面になるかどうかは分からないが、自分で見て加工する程度であれば問題なく図面は引けるようになってきた。これもいじってみると面白い。まだ手書きのほうが速いと思われる時があるが便利な機能もあるから慣れればこちらの方が便利だろう。他にもあった5番目として入力切替をすべてリレーで切り替えることとした。別に新しい回路ではないが僕としては初めての設計になるものだ。

こんな訳でいろいろ新しい試みをしながら設計しているので時間がかかってしまっている。いつも同じような回路、部品、設計法では面白くない。時には遊んでみたくなる。でもお客様のアンプでは冒険が出来ないから自分用で試しているところだ。

最終的にどんなアンプに仕上がるかが楽しみなのだが、たぶんミスを犯して予定通りにはいかずところどころ修正をしながら完成するのだろう。

 自分用だとアンプ製作も気が楽で良い。


 
 <コンサート>
 2014年11月21日 

先週「マレイ・ぺライア&アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ」のコンサートに行ってきた。この組み合わせはすでにCDでは演奏されており、家では良く聴いていたので是非生で聴いてみたいと思っていてそれが実現した。場所はサントリーホール、席は2階の後ろの方。ちょっと高域がこもる感じの響きだったが楽器は良く聴こえた。曲は
 メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲 第7番 ニ短調
 モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467
 J.S.バッハ:ピアノ協奏曲 第7番 ト短調 BWM1058
 ハイドン:交響曲 第94番 ト長調 Hob.I-94 「驚愕」

ぺライアとの共演はモーツァルトとバッハのみ。(略して)「アカデミー」の編成は弦が86442、管が10、ティンパニー1で小編成の楽団である。小編成と彼らの技量で音のまとまりがすこぶる良い。楽器間のバラツキが少ないから、音がぼやけずに伝わってきて気持ちが良かった。僕はこれまでペライアは独奏しか生で聴いたことがなかったので特にモーツァルトとバッハと楽しみにしていた。モーツアルトは曲の中で長調と短調が混じっている感じがしてその変化を楽しんだが、一方バッハはきちっとした形があり、今風に言えばコード進行がきちっとしていて、聴いていてこの方が曲に入り込める気がした。和音を楽しむならバッハの方が単純なのだろうが安定感があった。さらにペライアとアカデミーのバッハは大きな特徴がある。それは彼らのバッハにはビートがある。2ビート、4ビート、あるいは8ビートと彼らのバッハはこちらの体でリズムを刻んでしまいたくなるビートがありこれが僕のお気に入りのところだ。バッハでビートとは想像できないかも知れないが、僕にはそのように感じている。これはCDを聴いても同じだ。

最近コンサートが辛くなってきた。演奏が終わるのが9時過ぎで家に帰るのが⒒時近くになってしまうからだ。寒くなるとなおさら辛い。年齢のせいかなと思うが。だが東京からもっと離れた人にとっては時間と費用をかけて聴かなければならないから、それを思うと少しは恵まれていると思わなくてはいけない。
 実はこの逆のことを昨年経験した。昨年プライスコレクションで伊藤若冲の展覧会が東北3県で開催された。時間もあったのについつい遠いからと思ってこれを見なかったのを今になって非常に後悔している。もう一生若冲の作品は見られないと思うと非常に残念な気がする。コンサート後の2時間程度の帰路はよしとすべきか。

今開催されている「国宝展」は40分並んですでに見ました。良かったです。


 
 <真空管パワーアンプ>
2014年11月11日  

今回はあらためて真空管パワーアンプについて考えてみる。パワーアンプとは日本語に訳せば電力増幅器となる。大事なことは電力増幅であり、それは電圧・電流とも増幅するということ。入力端50kΩに1v入力し、出力8Ωに10Wのパワーアンプを考えてみる。計算は略すが電圧ゲイン、電流ゲイン、電力ゲインはそれぞれ8.9倍、56000倍、500000倍となる。電圧ゲインに比べ、電流・電力は桁違いに大きいゲインを持っていることが分かる。ところがアンプの設計では電圧ゲインは言及されるが電流・電力については語られない。電力アンプではインピーダンスということが重要になってくる。何故電圧ゲインだけが言及されるかと考えると、それはスピーカーにあるように思う。スピーカーは電圧一定で音圧の周波数特性が一定になるように設計されているから、電圧周波数特性がフラットでなければならない。だが電圧はフラットでも電力はどうなっているかはあまり議論されない。このスピーカーさらに問題がある。真空管が全盛のころスピーカーは16Ωが主流であった。それがトランジスタ時代になって8Ωに下がり、今では4Ωまで下がっている。これは昔にくらべ電力が4倍以上必要になっていることを示している。これにどう対応するか。
 パワーアンプは電力を増幅する役目だが、この電力どこから来るかと言えばもちろん電源からのパワーであることは承知のことと思う。通常電源というが英語で言うとPower Supplyとなる。すなわち電力供給という意味だ。ここでも電力となるからインピーダンスが重要となってくる。この電源が更に複雑なのは真空管は直流電源で動作するが、家庭用電源は100Vの交流である。だから整流回路が必要でここもただ電圧が出れば良いということでなくきれいでたくさんの直流電力が供給されなければならない。
 こんなことを考えると真空管パワーアンプは難しくなる。小さな電力入力と大きな電力出力が一体化しているアンプは配線も重要になってくる。例えば歪んだ56000倍の電流ときれいな入力電流が同じ線に流れたらどうなるのだろうか。同様に汚い電源リップルが流れたらどうなるのだろうか。考えることはたくさんある。

パワーアンプは作るのは楽しい。だが考えることはたくさんあり僕もまだわかっていない。

真空管パワーアンプは電力増幅器です。


 
 <達人達の言葉>
 2014年11月1日 

TVにはさまざま人物が登場する。お笑いだけが面白いと思うTV製作者が多いように見受けられるが、もっと知らない世界を映してもらいたいと思うこともある。最近TVで見た人物の気になった言葉が印象的だったので書いてみたい。それはちょっとした言葉だったが僕には印象的だった。

 1、旅番組で京都のあるお寺の住職が俳優さんに庭・お寺がきれいですねと尋ねられて応えた言葉
 「掃除は修行ですから」

 2、  マツコデラックスとのトーク番組で女装した東大教授が女装して良かった点は何ですかと尋ねられて応えた言葉
 「女装したら怒らなくなりました」

 3、文楽・人間国宝の太夫が年下の三味線の名人と初めて音合わせした時の言葉
 「もっと下手に弾いたらどうか」

これらの言葉は直接的に内容を言ってなく何か深い意味がある。達人たちが感じた人生そのものの言葉だ。

1の意味はだいたい分かる。お寺(住む家)をきれいにすることは大切でそれが修行かと知った。
 僕も家の掃除をときどきするがこの言葉は励みになる。

 2は自分のメンツや世間のしきたりを気にするから怒りが起こるのであって、それから解放されると怒りは起こらなくなる。目から鱗の言葉。
 3は難しい。テクニックに走りすぎるなと言っているのか。

一方、これとは反対に直接的な言葉もある
 4、偏差値の高い学生が良い先生とはと聞かれて
 「論理的で分かりやすく説明してくれる人」
 当然で理想的先生だ。ただ知識だけを教えてもらえばいいのか。

「人生いろいろ、考えもいろいろ」だから面白い。

 僕はまだ修行が足りない。


 
 <エスカレーター>
 2014年10月21日 

今回はちょっと変わった話題でエスカレーター。皆さんも普段の生活でエスカレーターにはたくさん乗る機会があると思う。僕はサラリーマンを辞めてからは通勤電車に乗らなくなったのでエスカレーターを利用する機会がぐっと減った。最近このエスカレーターである発見をした。場所は大江戸線・国立競技場駅のエスカレーターでの話。ここは地中深い所に駅があるものだから長いエスカレーターが設置してある。昇りのエスカレーターに乗っていた時のこと、左手をベルトに乗せて長いエスカレーターに乗っていたら、左手が乗る時に比べ大分前に(先に)行っていることに気付いた。手の位置が降りるとき30センチ程前に移動しているのだ。この時どうもエスカレーの階段と手すりのスピードは違うのではないかという発見だった。
 用事を済ませ帰りのエスカレーターでまたスピードを確認したら、やはり同じ現象で手すりの方がごくわずかだがスピードが速く、手が前に行くことが確認できた。これはエスカレーター利用歴何十年で初めて知ったことだった。これまでは手すりと階段は同じスピードで動いているものと思っていた。では何故手すりを速く動かすのだろうかと考えたが、正確なことは分からないが降りる時に手が前にあった方が一歩足を出す時に動きやすいのではないかと理由づけをした。僕にとっては何故速度を変えるのかよりもどういう仕組みでこのわずかなスピードの差をつけるのかの方に興味が移った。
 その後風呂につかりながら仕組みを考えてみた。大雑把だが国立競技場駅のエスカレーターは30m位として手すりと階段の差は30cmくらいになるから約1%の速度差をつけて運転している。当然一つの動力で両方のスピードを変えているはずだから、動力伝達のどこかでギア比を変えスピードを変えているはずだ。僕なりにいろいろ考えてみたが、一番簡単なのが階段を動かす最後のギアのところで1%の違いをつけて手すりに伝達するのが一番良いやり方かなとかと妄想してみた。この時のギア比は100101とかのギアになる。ギアの山が100個もあるギアはどの位の大きさが必要かなと思うと、ギア山の間隔が1cmの時l=2Πrだから大体直径30cm位のギアになるなあとかこの倍の大きさでは大きすぎるなあとか、やはり1%のスピード差を生むには100個の山は必要だなあとかいろいろこれも妄想する。また手すりの負荷はどの位必要かなとも思いながら、実際にはもっとスマートなやり方をしているのだろうかとも想像する。

その後いくつかのエスカレーターで確認すると手すりと階段のスピードに違いがあるものとないものがありそうだ。設計された年代やメーカーなどによる違いがあるのかもしれない。ただこのスピード差をつけるやり方国立競技場駅のような長いエスカレーターでは手が前に行き過ぎてしまう。もっとギア比を小さくしたほうが良いとも思えるがそうするとギアが大きくなってしまうのかなあとかいろいろ考えてしまう今日この頃なのです。
 でもちょっとした工夫があるものですね。


 
 <バランス型ラインアンプ考>
 2014年10月11日 

自分用のバランス型CSPPラインアンプを本格的に回路設計している。一度回路図を描いたが、出力段のCSPP部をちょっと書き直した。これまで動作させたことのない回路を描いているものだからまだ手馴れた感じで設計ができていない。新しい回路なのでどんな性能なのかどんな音を出してくれるのかワクワクする気分もあり、書き直すことにまったく躊躇も面倒もなく楽しくやっている。
 サイトを覗くと真空管パワーアンプでは特殊な出力トランスを使ったCSPP製作例が載っているが、ラインアンプなどの小信号の出力段での製作例はほとんど見受けられないので、更に設計が楽しみになっている。エンジニアというのは人と違うことをするのが好きな人種だから、誰もやっていないとか少ないとかと分かると俄然やる気になってくる。だから今はバランス出力DACよりもバランス型ラインアンプの方に興味が移っている。

CSPP(Cross shunt push pull)という回路は名前の由来が良く分からない。僕は良いネーミングだとは思わないが、これが真空管オーディオの世界ではこの名前が通っているらしい。マッキントッシュの真空管アンプの出力段はCSPPの変形らしい。特殊な出力トランスを用いてCSPPを形成させているとのことだ。僕の場合はバランス型ラインアンプの出力段をどうするかとずっと考えていた時、このCSPP回路を見た瞬間僕の要求にすべてマッチすると閃いたから使用してみようという気になった。

ゲインや出力インピーダンスを計算してみると問題ないし、負帰還回路もDC的に問題なく簡単にNFB回路が形成できる。全段プッシュプルだから2次歪は理論上では出ないしいいことずくめにように思える。でも作ってみなければ本当のところは分からない。ことによると僕の勘違いかもしれない。
 回路はアンプ部だけでなくファンクション切り替えもちょっと回路規模が大きくなってしまった。回路がすべてバランス回路だから入力切替も2回路/CH必要で、そのため入力切替をすべてリレーで行うように設計している。またこれはいつものことだがラインアンプ出力にはこちらもタイムディレー用のリレーを使用して、電源ON/OFF時でもノイズが出ないように設計してある。その他にFET定電圧電源も搭載するから回路規模が大きくなってしまった。だから今はレイアウトを考えるのに苦労している。
 それでも自分用だから好きな形で設計できストレスはかからず楽しく設計している。

思う通りの結果が出るのかなあ。


 
 <食欲の秋>
 2014年10月1日 

食欲の秋とか味覚の秋とか言ってこの時期暑さも無くなってきて食欲が増してくる。
 今回は食べ物の話。このコラムのトピックもあまり変わり映えしない。
 最初は以前紹介した横浜の“ガチカレー”の話題から。
 9月の末にガチカレーの投票結果が発表された。我が家の近辺では3軒のお店がエントリーしていて結果が気になっていた。僕が投票した“アステカ”のマスターから結果が発表されたよということを聞き、尋ねてみるとアステカは総合7位で銅賞を受賞したとのこと。
 アステカはシンプルなビーフカレーでエントリーし73軒中7位銅賞という素晴らしい結果を収めてくれた。トッピングもないシンプルなカレーでの挑戦でこれだけの評判を得られたことは素晴らしいことだ。ところがさらに驚くことに、この地区の残り2軒のお店がさらに上位にあったことだ。女房が投票した“ガネーシュ”は4位銀賞だった。ここは女性の経営者なのだが、亡くなったご主人の意思を受け継いで新しい場所能見台で頑張っているお店なのだ。本格的なインドカレーなので上位には行くと想像していたがやはり上位に食い込んでくれて僕もうれしい。この2軒のお店は普段から懇意にしていてこのサイトにもリンクを付けてもらっている。
 さらに驚いたのが僕の家からあるいて7、8分のところになる“横浜パンの家”のカツカレーパンが何と3位銀賞に輝いていた。この店のこのカツカレーパンは食べたことがなく、普通のカレーパンは何度も食べたことはあったのだが、これには僕も驚いた。早速この受賞カツカレーパンを賞味してみたが、正直すごく美味しいという感想は僕にはなかったがこれは味の好みだから仕方がない。でも近くにカレーの美味しいお店が3軒もあるなんてとても幸せな気分だ。わざわざ遠いところから食べにくる人がいる位だから、それが歩いてすべて数分のところで味わえるのは幸せなことだ。ここ能見台地区は以外と食文化が高いのかなあと思ってしまった。こちらの方へ来ることがありましたら是非カレーを味わってみて下さい。他にも推薦できるお店もありますけれど。

次の話題。また男の料理教室に参加してきた。今回は“アルポルト”のオーナー片岡シェフの教室だった。メニューは“白身魚のソテー きのこソース”と“ペペロナータとモッツァレラチーズのサラダ仕立て”の2種。さらにシェフが“スパゲッティ レガリアーリ”を作ってくれた。僕の料理は美味しくできた。面白いのはなぜスパゲッティを生徒が作らなかったかということだ。聞いたところ以前教室で“カルボナーラ”を教えたら全員卵が炒り卵になってしまい、その時シェフが「こんなスパゲッティ食えるか」ということで全部シェフが作り直した経緯があったということだった。僕がいれば一人だけ失敗しなかったと思うが。それでも料理というのはそう簡単なことではない。ましてお金を頂いて提供する料理となればなおさらだ。
 “アステカ”も“ガネーシュ”もお疲れさまでした。



 

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