オーダーメイド手造り真空管アンプの店


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 <検証>
 2018年3月21日 

このところ一時の体調不良も脱し少し元気が出てきた。やはりmacのデータが復元できたのが大きい。一時はかなり落ち込んでいたのが、今ではすっきりしているのだから現金なものだ。そんな状況だからMJ用の原稿書きも少しずつ進んできた。原稿を書くのは2度目だが、それでも原稿を書く時は慎重になってしまう。自分の意見を言うのは良いけれど、あまりにも思い込みが激しくて論理的でないのは困る。かといって逆に理論先行はいいけれど理論だけで実践が少ないのも困るし、そこらの塩梅を考えながら書いている。
 そんな時に電源トランスの容量について考えることとなった。この電源トランスは何故選んだともし聞かれたらどう答えるのかと考えた。そんなことは考えなくてもよいのだけれど、万が一聞かれたらどう答えようかと。音が良いからと答えれば一番簡単なのだが、それでは技術者でなくなってしまう。

 普通電源トランスというのは出力管が決まると大体決まる。トランスメーカーのカタログに書いてあるからである。例えばトランスのカタログに6L6pp用とか6CA7pp用とか書いてあるからそれを選べば問題なく作れる。しかしこれでは真空管アンプ制作者としてはちょっと理論的ではなく説得力にとぼしい。他にトランスの仕様を決める方法はないものかと考えた。
 次は出力管の仕様から算出する方法だ。真空管のマニュアルにはいくつかの動作例が掲載されている。その中で自分が作ろうとしている動作例をさがし、その中でIbsigという項目を探し出せればそれが直流プレート電流だからそれから電源トランスが必要な電流容量が算出できる。しかしこの方法は自分が設計する回路が必ずしもマニュアルの動作例と同じとならない場合があるので、ある程度推測して進めるしかない。ではもうちょっと正確にプレート電流を求められないかと言えばそれはある。武末数馬氏の書いた本にその式が載っていて、これも概算ではあるが計算式がでている。今回これを検証してみた。これが結構当たっている。どのように検証したかと言えば、真空管マニュアルの動作例でIbsigを計算してみたらこれが近い値を示してくれた。この計算によれば真空管マニュアルに載っていない動作例でも概算値が出るからより正確に数値が出せることが分かった。
 別に誰からも質問されないけれど、もし質問されたらと空想して自分なりに答えを出してみたら真空管動作の理解が深まった。
 少しずつ体調も回復しているからこんな回り道をしながら原稿が書けるようになってきた。
 もうちょっと頑張るぞ。


 
 <エンジニア魂?>
 2018年3月11日 

このところ体調がすぐれない。実際このコラムも投稿が遅くなってしまった。どうも花粉と温度の急激な変化に体がついていかず体調をくずしてしまったようだ。これまでそれほど花粉症と言われるまで不調にはならなかったのだが、今年は鼻水、目のかゆみなどこれまでになく症状が出た。そこへ寒かったり、暑かったりで体が対応できず寝込んでしまった。それでも昨日は友達が団員になっているアマチュアオーケストラを聴きに行ってきてすこしは気分転換をはかってきた。演目はすべてチャイコフスキーという豪華なプログラム、「序曲1812年」「ピアノ協奏曲第1番」「交響曲第6番・悲愴」だったから気分転換には十分その役割を果たしてくれたが、体調的にはそれほど効果がでず今日も何かすぐれないままだ。
 この体調不良の大きな原因はその他の影響が大きかったと思っている。それは前回までのコラムで書いたmacの不良によるコンピュータデータの消失だ。写真、音楽、アンプ関連の資料、メールデータなどいろいろなデータが消失してしまっていた。これらのデータの回復作業の負荷が僕の体力を消耗させてしまったのだ。
 その後の経過を書いてみよう。Apple Supportと電話のやりとりで結局ハードディスクを書きなおしてOSを入れ替えたまでは良かったが、TimeMachineに記録されていたバックアップデータの回復がうまくいかず、これをAppleとやりとりをしていたが、結局僕の場合バックアップ用NASが純正製品ではなかったためサポートは受けられないということになりそこで援軍は切れてしまった。すなわち後は自分で解決しなさいとなってしまった。そんな状況でどうしようかと思案していたそんな時面白い番組を見た。今話題になっているコインチェックから盗まれたNEMの行き先を追いかけているホワイトハッカーの話題だった。彼らは若く無報酬でNEMを追いかけている。どこにあるか分からないNEMを追いかけて犯人を捜しだそうとしていた。これを見て僕は奮い立った。目の前のハードディスクにデータがあるのに何故僕はそこからデータを引き出そうとしないのかと。目の前にものはある。なのに何故自分でやらないのかと。これではホワイトハッカー達とメンタルの面で大きく負けている。(技術はもちろん負けているが。)そこから独力でデータ探しをし始めた。いろいろ試行錯誤の上いくつかのデータにたどり着き、復元できるようになった。一番うれしかったのはこれまで撮った写真が復元できたことだった。数えたら復元できた写真は3600枚あり、これが出来た時は本当に体の力がいっきに抜けた。アンプ資料も復元できたし、仕事への影響も最小限に収まった。メールアドレスの復元がまだできていないがこれは何とかなりそうだ。これからはクラウドもうまく利用して対処しようと思っている。
 今回TimeMachineがうまく機能しなかったおおきな原因は多分、僕がOSを入れ替えた時考慮もせずアカウント名を変えてしまったのがいけなかったようだ。だからバックアップデータを昔のユーザーと同じと認識してくれなかったようなのだ。でもここには差別があってApple純正のTimeCapsuleだと名前を変えるか聞いてくるようなのだが。
 こんなデータ復元作業が体を壊した主な原因だと思っている。


 
 <コンピュータ故障の後遺症>
 2018年3月1日 

Macbook proの故障の後遺症が続いている。前回アップルに電話して指図を仰ぎながらmacの回復を試していると書いたが、結局ハードディスク全部を書き換えることとなってしまった。すなわちこれまでのデータはすべて消してOSを書き替えることとなってしまった。MacにはTimeMachineというOSも含めてすべてのデータをバックアップするアプリがあり、僕もNASでバックアップしていた。これまでもこのアプリでデータを復元させたことがあったので安心していたのだが、今回はこのデータの復元が出来なくなってしまった。何と数千枚の写真データが復元していないのだ。
 OSを入れ替えた後のデータはTimeMachineでバックアップできるのだが、故障する前のデータへのアクセスができず呼び出せない状態だ。ハードディスクの容量を見ている限りデータは消えていないようだが、故障前のデータを呼び出せないようなのだ。多くの写真が消失してしまったのは大変ショックで、今は少し放心状態になっている。誰か直してくれる人はいませんか。
 今は放心状態から脱出すべく少しずつNASの仕組みを勉強している。何をどういじったらデータが呼び出せるのか考えている。ちょっと難儀しそうだ。

 こんな精神状態だからKT66バランスアンプの製作記事の原稿がなかなか進まない。今年もMJ誌に載せてもらおうと原稿を書き始めたのだが、機械の故障があいつぎなかなか進まない。それにmacbook proにあったデータも消えてしまったので、参考にしようと思っていたデータも使えなくなってしまった。
 このコラムもどうも気持ちが乗らない。今回はここらでおしまいにします。
 今このコラムを編集するソフトを動作させたら、これもまだ調子が悪そうです。こちらはWindowsマシンですが。
 あ~あ。


 
 <コンピュータ故障>
 2018年2月21日 

今年はまだ機械の不調が続いている。このコラムを書いているVAIOも本調子ではない。何故か急に「ホームページビルダー」や「やよいの青色申告」などのアプリケーションソフトが応答しなくなってしまった。他のアプリは動くのだがこれらのアプリが応答しなくなってしまった。ソフトは立ち上がって画面は出るが、マウスのクリックには反応せず応答なしとなりフリーズ状態になってしまう。VAIOをセーフモードで一度立ちあげるとその後問題は出ないので今はそのようにして使っている。今日確定申告を提出したがこの時期会計ソフトが動かなくなるのはかなり深刻だ。だがだましだまし使って何とか切り抜けた。そのうちこのコラムも時間通りにアップロードできなくなるかもしれない。
 そんななか今度はmacbook proが動かなくなった。これは完全にプログラムが立ち上がらない。電源は入りアップルマークは出てプログラムをロードはしているが、その先には進まずここでフリーズしている。この3日間この回復に努めていたがギブアップした。先ほどアップルに電話して電話指示でmacの回復を試みている状態。今も隣でOSの再インストールをしている最中だ。どうもこれでだめだといよいよ修理に出さなければならないようだ。今は神に祈りながら、アップルさんのサポートに何とか期待をしているところだ。
 ところでDENONDCD SX-11の調子も今一つだ。かからないCD2枚、ミューティングしてしまうSACD1枚出てしまった。CDはディスクのTOCも読み込めないらしくディスクを認識しない。交換してもらう前の製品では読めたディスクが今度は読めないという現象が起きている。交換前より読み取りの能力が落ちている。今これをどうしようかと悩んでいる。一度交換してもらったのにまた不満でクレームしなければならないし。あまりクレーマーとは思われたくないけれど、製品として最低限の性能は確保してほしいからまた言わなくてはとどういうふうに進めるかと悩んでいるところ。
 正月に修理したパワーアンプはその後問題ないようで特に連絡なし。問題ないときは連絡なしとなっているので今のところ一安心。僕の推測が当たっていたようだがまだ安心はしていないです。

コンピュータは複雑でソフトの回復は大変ですね。


 
 <パン屋さん閉店>
 2018年2月11日 

我が家の近くにはおいしいパン屋さんが2軒あった。もう過去形になってしまった。この2軒のパン屋さんひとつは10年ほど前、もう一つは7年ほど前に開店し、その味はたいへん良かった。前者はフランス系のパンでフランスパンやクロワッサンなどで後者はドイツ風と言ったら良いのだろうか、クルミやナッツ、干した果物などをふんだんに使った固めのパンだった。両方とも調理パンもおいしく僕などは朝、昼ともパン食だったこともあった。ところが昨年12月末、ドイツ系のパン屋さんが閉店してしまった。ここは女性のオーナーで週4日の営業だったのだが、家庭的な雰囲気で味は僕の少ない経験からは味わったことのないパンを提供してくれいたのだ。だがオーナーの体調がすぐれなくなり、ついにその営業を閉じてしまわれた。昨年の11月に閉店の話を聞いたとき、もうこの味が食べられないと思ったときは本当にショックだった。秋葉原で100年続いたはんぺん屋の「構え」が店じまいした時と同じショックを受けた。
 ところがである。昨日もう一つのフランス系パン屋さんに買い物に行ったらここもこの2月で閉店するとの掲示が出ていて、当然確認したらその通りとの返事。またショックを受けてしまった。何ということなのか。
 この2軒、我が家から歩いてほんの数分のところにある。パンはもちろん生地やフィリングなど材料の良し悪しが味に大きく影響しているのはまちがいないが、もう一つの旨さの要素として出来立てというのがある。パンは焼き立てが抜群においしい。両方とも朝の開店は早くないから出来立ては昼過ぎになってしまうが、焼き立てパンの一口目というのが最高の幸せの一瞬だ。これがもう味わえないなんて、誰かどうにかしてくれ。女房はこれらのパン屋さんができる前にはそれほどパンは好きでなかったのに、この2軒のお陰でパン好きになった。これからはどこで買えば良いのだろうか。
 これまでおいしいコーヒー、紅茶、そしていろんなバリエーションのおいしいパンがあって、朝食が楽しめたのにこれからどうしてくれるのだ。

以前アステカのマスターから、パン屋さんを続けるのは大変だということを聞いていた。かなりの肉体労働で経営も難しいらしい。そんな予言が図らずも的中してしまった。人生の中の10年程度はおいしいパンが食べられて良かったと、前向きに考えようと思っている。でもまた再開してくれないかなあ。


 
 <修理>
 2018年2月1日 

20181月はちょっと忙しかった。そろそろ確定申告の時期でもあり、その準備のため書類作成などがあったが他でも大変だった。恥ずかしい話だが、以前設計したアンプの調子が悪いという連絡が正月明けにあり、アンプを持ってくるということになった。アンプ修理は最優先でいつも行っているからまずはこれを始めた。不良内容はときどき右チャネルにノイズがのるという。このときどきというのが一番やっかいなものだ。早速特性を測ってみる。両チャネルとも問題ない。きれいな特性をしていてほぼ設計どおりの特性を示していた。ここから先どう問題を見つけ出すかだ。いろいろ確認した結果、左右チャネルの差が見られたのは定電圧電源だった。ノイズが出ると言われた右チャネルの定電圧電源の入力電圧の変化に対する保持力が足りないことが判明した。すなわち家庭用電源の変動に対して、定電圧電源というのは一定の電圧を保持しなければならないのだが、右チャネルの電源はその保持力が弱く、どうも電源の変化の影響を受けていたのだ。このアンプの電圧増幅段の電源は左右独立の定電圧電源回路を持っていて、その右チャネルの電源が少し弱かったようだ。その直接の原因は基準電圧のツエナーの電圧がバラついていてそれが原因だった。回路定数を変更しより強力な電源に変更した。今このアンプはお客様のところでまた使っていただいている。ノイズの原因がここかどうかは定かではないが、今のところまだノイズは出ていないようなのでホットしている。

 昨年末、カレーとコーヒーの店「アステカ」のマスターから1つのスピーカーから音が出ていないから見てくれないかと言われていた。普段有線の音楽を流しているので、有線の会社にも見てくれるように催促しているがなかなか来てくれないとのことで、僕にも依頼したようだ。やっと見に行く時間を見つけて状態を確認した。店内には4つのスピーカーがあるが、そのうち2つのスピーカーの音が出ていなかった。これもいろいろ調査した結果、スピーカー端子の接触不良であることが分かった。最終的には接点復活剤も塗布して修理は終えた。店内は喫煙可能なのでこれらの空気の影響も出ているのだろう。

 前にDCD-SX11XLR端子にDC電圧が出力されていることを書いたが、これについてDENONのサービスに問い合わせしたら不良だから修理してくれとのことだった。と言っても買ってまだひと月にも経たずに直ぐに修理するのは気分が悪いからと、購入店に相談したら交換してくれることになった。そして交換した製品のXLR端子を調べてみたら、数値は小さくなっているものの、まだ数mVDC電圧が出ていた。だからこれは僕のアンプ側でDCカットすることにした。設計的にDCが出ているように思われる。ディスクのトレース能力もチェックしたら、今度は交換前の製品より能力が落ちていてかからないディスクが出てしまった。これもこの程度の能力なのだろう。文句いう気力もないのでそのまま使うつもりだ。

 これでコラムをアップしようと思ったら、今度はソフトが動かなくなりアップが遅れてしまった。

今年はとんだスタートの年となりました。


 
 <KT66パワーアンプ>
 2018年1月21日 

昨年末設計していたKT66パワーアンプがほぼ完成した。丁寧な言い方にするとKT66ppULCSPPドライブ・バランスパワーアンプとなる。すなわちバランスアンプでドライバー段にCSPP回路を使用し出力管はKT66UL接続したプッシュプルパワーアンプとなる。
 これまでの知っている技術をすべて盛り込んでみたという野心的というか実験的というか、自分用だからとりあえずすべて入れてしまえというアンプである。細かいことを言うと電源回路も一新した。メイン電源のソフトスタート回路、定電流回路、定電圧回路もこれまでと異なった回路で作ってみた。自分用だから結果がどうなろうとまた作りかえれば良い訳だから自由にできる。だからこれは実験回路と言っても良い。
 そういえばこのアンプ、以前「アダージョ」という名前でMYプロダクツが最初に設計したアンプを設計し直したものだ。「アダージョ」は十年以上前に設計したもので、これも当時は差動2段の6CA7pp(UL)で定電圧電源を搭載した真空管アンプにしては凝った作りをしていたが、その後の僕の技術の進化でその音に不満が出てきて、いつか改造したいと思っていたものを今回ようやく実現したものだ。アダージョが当時のMYプロダクツの基本回路みたいなものだったから、今回も次世代アンプとしての標準的な役割も兼ねている。
 CSPP回路をパワーアンプのドライバー段に使用するというアイデアは他のアンプでは見られない方法だと思う。6922CSPPラインアンプを設計した時からいつかこの回路をパワーアンプに応用してみたいと思っていたから、それが今回実験できてワクワクしていた。
 肝心の性能・音質はどうだったかといえば、これがかなりいい。特に音質についてはこれまで聴いたことのない音を再現してくれている。「アダージョ」で使った同じトランスでこうも変化するのかと感じている。変更点がいろいろあるからどこが音質に効果的なのかを調べるのはまだ時間がかかるかもしれないが、やはりCSPPドライバーが効果ありと感じている。過渡特性が良い音と言ったらいいのだろうか。ひとつひとつの音に濁りがなく、きれいに分離して聞こえてくる。だから定位がすばらしい。空間表現が素晴らしいアンプになった。SACDで聞く音楽はこれまで体験してことのない音の空間を体験させてくれる。
 出力管をドライブする場合、一般的にはグリッドは軽い負荷でグリッドバイアスのゼロ付近まで振り込まなければ、それに5極管の場合はさらに問題は少ないと考えていたが、オーディオ的に音質面を聴いてみるとどうもそうではなく考慮すべきことがありそうだ。

 昔、僕の真空管アンプのバイブルの著者である武末数馬さんの記事を読んでいたら、彼はすべてドライバーはカソードフォロアーで組んであった。特に3極管では必須と書いてあったと記憶している。彼は理論的な人だったからきっとその理由がどこかに書いてあるに違いなく、僕も今後少しずつ調べてみたくなった。CDプレーヤーの調査でもあったように時間軸での信号の再現性というのはひとつのヒントかもしれないと思っている。


 
 <DCD-SX11>
 2018年1月11日 

昨年の最後のコラムでお伝えしたように、昨年末やっとCDプレーヤーを買い替えた。CDプレーヤーを買い替えるにあたり今のCDの技術内容を調べているうちに、これは面白いと思えて何回かに分けてこのコラムで発表することにした。実際どのメーカーも詳しく内容を公開してなく、雑誌やサイトの情報から組み立てた内容なので一部僕の誤解があるかもしれないが、ほぼ内容は合っているように思うのだが。なかなかこの調査は面白かった。僕があまりにも知らな過ぎることが多くて、今更ながらそうだったんだと自分の中で合点がいくことがいくつもあり、それが調査の面白さにつながったのだと思う。これが調査内容の面白さになればさらに良かったかもしれない。
そんな経緯もあり、今回のCDプレーヤーの買い替えはスムーズに運んだ。調査結果がすべてでこの機種を選んでないことは言うまでもない。技術内容だけで選択したら車が買える価格になってしまうからだ。そこまで本当に必要かは疑問もある。
僕の大きな買い替え動機は出力がバランス出力であること、SACDプレーヤーであること、価格がなんとか手に届く範囲であることくらいだ。こんな条件で選んでみるとそれほど選択の幅は大きくなく数機種に絞られる。その他技術内容や雑誌での評判などを加味するとまあDCD-SX11に落ち着いてしまった。今回はお店で試聴もせずに注文してしまった。

年末、昼に外で忘年会をしていた時に我が家に届き、その夜から試聴を繰り返している。また新しいパワーアンプも出来上がりそれの試聴も兼ねて聴いているのだが、音は前より断然良い。とくにSACDでのオーケストラの音はすばらしい。SACDはまだ数枚しか聴いていないのでそれが全てではないと思うが、CDより音が自然で広がりもあり、音に誇張がないから音楽が断然楽しく聞こえる。
やはりDACの進歩は素晴らしい。CDでも広がりが感じられてより楽しくなってきた。もちろん高域、低域の出方も以前より広がっている。音についてはほぼ予想通りの出方をしてくれていてそれほど不満はない。だが100点満点かといえばそうとは言えない。実は最初CDを聴いていると時々ミューティングがかかり音が途切れてしまった。それも半分くらいの確立で発生していた。それについて購入店に電話したところ「電源コードを再挿入して下さい」とのこと。内部のマイコンを再リセットしてくれとのことだった。ちょっと意味が分からず指示通りに再リセットしたらディスクの読み取りエラーが無くなった。これがなにを意味するかはちょっと疑問で、まあ症状が改善されたからそのままにしているが釈然としない。さらにトラブルが発生した。このSACDプレーヤーを使用しているとラインアンプのボリュームからノイズが出てガリオームになってしまったことだ。調べてみたらXLR端子出力からほんの僅かだが10V程度のDC電圧が出ていた。これが原因で我がバランス型ラインアンプのボリュームがガリオームになっていた。対策はラインアンプ側でカップリングコンデンサを挿入し、それで問題は解決した。僅かなDC電圧だがそれが影響することを考えなかったのか疑問が残る。
リセットといい、出力のDC電圧といい完成度の点でちょっと不満の残る製品だった。


 
 <’18明けましておめでとうございます>
 2018年1月1日 
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

昨年末、DACについてこのコラム上でいろいろ書きました。それとは直接関係があるわけではありませんが、我が家にも新しいSACDプレーヤーが導入されました。
機種はDENONのDCD-SX11という機種です。
購入ポイントは僕の欲しい仕様、価格、内容、評判などから決めました。バランス出力があることが絶対であり、この機械の導入によりすべてのオーディオ機器がバランス接続、バランス増幅となりました。
パワーアンプも新しいバランス増幅のアンプが完成し、我が家のオーディオも一段階ステップアップしました。
パワーアンプもそのうちに発表いたします。




 

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